本堂
本堂は棟札によると昭和四十二年に現在の形となった。中央内陣に本尊薬師如来を祀り、左内陣に元三大師を祀っている。中央下陣には田中竹翁(1818~1892)による格天井絵が荘厳されている。最近でた資料から嘉永年間の竹翁三十才ごろの作品であると推定され、八十一枚の花鳥画は今も鮮やかな色彩を留めている。
山門
山門は平成十八(二○○六)年に川越最明寺から移設されたものである。
観音堂
字鷺の巣に立つ観音堂は江戸時代まであった円通寺のなごりである。後に普光寺に合併された。比企西国三十三霊場の二十九番目の札所であり、木造聖観音菩薩が祀られる。この像には後頭部に天文十八(一五四九)年の年紀と「慈光山大仏師築後」との墨書きがある。
十王堂
当山初代の叡尊が隠居としてこの地に移り住み建立したお堂であると記録されている。十王信仰は近隣住民により現在まで引き継がれ、平成三十一(二〇一九)年に改築されたばかりである。
石像・板碑
七福神の他に境内には古来からの板碑などの石像が立ち並ぶ。永仁二(一二九四)年〜永年十(一四三八)年までの多彩な石像群で、山門左脇にある弥陀三尊種寺板碑は町内最大である。また右脇に立つ地蔵菩薩には享保四年の年紀がみられる。
小川七福神
境内の各所には七福神石像が祀られており一箇寺内で七福神巡りが出来るようになっている。
現在の場所から近年中に場所を移転し再配置する予定である。